イラストレーターの方と共作して思ったこと【モクモクギルド】

イラストレーターの方と共作して思ったこと【モクモクギルド】

こんにちは、グラフィックデザイナーのカッコーです。

「モクモクギルド」という企画で、7名のイラストレーターの方とそれぞれ一緒に作品づくりをしました。結論から言うと、自分にとって信じられないくらいプラスになったので、そのことについて書きます。

目次

モクモクギルドってなに?

イラストレーターの常盤クニオさん、はまべろこさん、あだちゆうさんが運営されている「イラストレーターとデザイナーで協力して作品を作ろう」という企画です。

作品と言っても、趣味的なものではなくPOPや雑誌の特集ページなど「仕事」を想定したものです。そして、完成した暁には自分のポートフォリオに作品例として載せられます。6月〜8月に行われて、計4回の課題(クエスト)が出されます。全部の課題に参加すれば、ポートフォリオに載せられる作品が4つ貯まるという寸法です。(↓詳しくはこちら)

今回のクエストは「オシャレな誌面を構成せよ!」

今回は女性ライフスタイル雑誌に掲載する特集ページをイラストレーターとデザイナーで仕上げよう!という課題(クエスト)です。(↓詳細はこちら)

まずはデザイン&レイアウト

デザイナーとして企画に参加することにしました。しかし雑誌デザインはしたことがなかったので、家にある女性誌を見て雑誌っぽいデザインのセオリーを研究しました。「この要素を取り入れれば雑誌のデザインっぽくなるな」という特徴を拾いました。デザイン&レイアウトをマネするのではなく、「型」を知って実践するというかんじです。(?)

作るにあたって気をつけたことは①〜⑤までありますが、実際には①の中にも項目がいくつもあるかんじです。(?)

気をつけたポイント

いざコラボ!同じデザイン+イラスト違い6パターン

Twitter上で声をかけたり、かけて頂いたりした後、コラボが始まります。

具体的な流れは、受け取ったイラストをまずはごく普通にレイアウトに当てはめてみます。→その後、改良点の洗い出し→書体・色・レイアウトなど、デザイナー側で対応できることを試す→イラストの調整など、イラストレーターさんに対応していただきたいことを依頼する→修正していただいたイラストを受け取る→レイアウト(最終調整) というかんじです。

7名の方とコラボさせていただので、コラボ作品をご紹介します。

床山すずりさん ナチュラルなインテリアがめちゃくちゃオシャレです。先方からのラフには描かれていなかったガーランドやネコのイラストも作ってくださったことで、賑やかで楽しい要素も加わりました。

床山すずりさん

島田あやさん ほんわかと温かみのあるイラストです。私のイチオシポイントはメインイラストの窓です。日の光を感じるイラストはいいですね。やさしい雰囲気でほっとするページです。ランチョンマットの水色がアクセントになっています。

島田あやさん

又吉麻里さん イラストを拝見して、秒で私からコラボの依頼をさせていただきました。美容系雑誌のような洗練された雰囲気があります。甘すぎない程よいガーリーさで、又吉さんのバランス感覚の良さを感じます。(羨ましい)

又吉麻里さん

えんぴつ座さん メインイラストのピンク×グリーンの組み合わせが特に好きです。小物やネイルなど、細部にこだわりが詰まっているので拡大してみてしまいます。引いて見ても寄って見ても楽しいイラストです。

えんぴつ座さん

エリーニさん ゆるいテイストで可愛いです。エリーニさんのご提案で、私の作ったパターンをイラストの中に使わせていただいております。パターンとイラストのコラボ、これはまったく想定していなかったので新たな可能性を感じました。

エリーニさん

ナカオユカさん 朝の清々しい空気感が伝わってきます。特に背景の緑とカーテンの表現がキレイで涼しげです。イラストから時間帯と天気が伝わってくるの良いですね。女性が持っているトーストの色が鮮やかさがポイントになっています。

ナカオユカさん

Suzukaさん ファッションイラストのようなオシャレさがあります。メインイラスト背景の香水瓶やサブイラストの服装など細かいところまで可愛いです。メインの猫と女性のやりとり(?)にストーリー性を感じます。

Suzukaさん

餅は餅屋

今回のコラボで思ったことは、「あ、イラストはイラストレーターさんにお願いしよ!」ということでした。7名の方のイラスト、全員それぞれ違っていて全員ステキなんですよね。お客さんからの「オシャレに」というオーダーに応えた上で、さらにそれを超えるよう工夫がされていて、独自の着眼点で差別化されたイラストを仕上げられているんですよ。私もイラストを描くのですが、これは同じ土俵で戦っても叶う訳ないなと思いました。

私もイラストを描きたい!

と思って描いたイラストがこちら。(↓)

カッコー

絵として良いかどうかはさておき、「オシャレに」というコンセプトには全然合っていないですよね。イラストのラフにも全然従っていないですし。自分が描きたいものだけ描きたいなら趣味でやってね!というかんじですよね。(現に今趣味で描いています・・・)

どうしてこの絵を描いたかというと、トーストを食べる自分の様子が「全くイケてないな」と思ったからです。変な部屋着で髪はボサボサ、トーストの粉が落ちないように皿を持って食べていて残念極まりない様子です。それでもちょっと工夫した豪華なトーストは美味しくて幸せだぞ!という。ただ、イラストはコンセプトに沿って指示に従った上で個性を出してナンボだと思うのですが、私の場合そもそもコンセプトに従おうともしないって、これは問・題・外!これについては考えます。

(↓)ちなみにこちらがラフ。

ラフ

イラストを受け取って思ったこと

イラストレーターさんからイラストを受け取ったときの自分の気持ちを表す例えが思いつきました。名探偵コナンに服部平次という西の高校生探偵が登場するのですが、イラストを受け取ったときはまさに平次の気持ちでしたね。具体的に言うと

「イラスト、ちゃんと受け取ったで!コッチのことは任しときや、工藤!」というかんじです。ピンと来る方は音声再生余裕だと思うのですが要するに(?)「イラストはきちんと受け取りましたので、後のことはお任せください」ということです。

せっかくステキなイラストを受け取ったのですから、それを台無しにしたくない、想像よりも良いものをレイアウトして返す、という気持ちです。「せっかくイラストを描いたのにデザインがイマイチだったので結果的にイラストもイマイチに見えてしまう」とか最悪で、そうはなりたくないと思っていました。

デザイナーに向いてないと思っていたけど、案外イケるのかもと思わせてくれた

わたしは自分はグラフィックデザイナーに向いていないと思っていました。理由は、かっこいいメインビジュアルが作れなかったからです。でも、今回コラボさせていただいた島田あやさん、床山すずりさんが今回のコラボがいかに良かったかをnoteに綴ってくださり、それを読んで思いました。「グラフィックデザイナーの職能は“かっこいいメインビジュアルを作ること”だけじゃない。むしろ、それ以外に大切なことを自分は案外出来ているかも」と。そう思わせてくださったことが自信につながりました。お二方、ありがとうございます。

(↓)さらにエリーニさんも、コラボについて書いてくださりました。おかげさまで、今日も私は元気です。

と、学びが多い上に、自信も与えてもらった素晴らしい企画でした。今後も新しい課題が発表されますので、ぜひ挑戦してみてください。

今回の課題のコラボは引き続き募集しております。

お読みいただきありがとうございました。
(2020年8月25日更新)

イラストレーターの方と共作して思ったこと【モクモクギルド】

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次